基本的に1人で入ることの多いお風呂。友達と温泉に入っても、友達が洗っているところをマジマジと見るわけにもいきませんよね。TVでも洗顔や洗髪の特集はしてくれますが、アソコの洗い方は教えてくれません。そのため、キレイにしようとするあまり間違った洗い方をすることで、かえってお肌や膣内環境を悪化させ、悪臭や黒ずみの原因になってしまうのです。デリケートゾーンの正しい洗い方をご紹介します。
デリケートゾーンのケアの実情
女の子のデリケートゾーンのケアの実情を、健康美容のマーケティング事業を手がける「株式会社薬事法ドットコムマーケティング研究所」が実施した「デリケートゾーンのケア」をテーマにしたインターネットリサーチを参考に確認してみましょう。
(対象:デリケートゾーンに悩みのある全国の女性300人 調査期間:2013年7月24日~25日)
デリケートゾーンの悩みについて
「あなたがで悩んでいることを教えてください」という質問の回答は、次のグラフのようになります。(複数回答可)
女の子の半数以上がの悩みとして「かゆみ」「ニオイ」を挙げています。納得の結果ですね。この回答をよく見てみると、すべてしっかり洗うことで解決しそうな感じがして、間違った洗い方をしてしまいがちです。
デリケートゾーンのケア用品について
「専用のケア用品の使用状況」についての質問の回答は、次のグラフの通りです。(複数回答可)
回答結果から7割以上の女の子が、専用のケア用品を使用していないことや、使用している人は、複数のケア用品を使用していることが分かります。
しっかり洗うことの間違い
ふとした時に臭いが上がってきて、自分自身でも不快な臭いを感じたことがあったり、彼に臭いを指摘された経験があると、デリケートゾーンの臭いに敏感になってしまいますよね。そして「とにかく清潔にしていれば臭いをなくすことができる」という先入観から、ついボディタオルでゴシゴシと念入りに洗ってしまう女の子が多いようです。
自己流の間違った洗い方がデリケートゾーンの悩みの原因になっています。
かゆみ
デリケートゾーンのかゆみの原因は、主に下着や生理用品によるムレや締め付け、雑菌の繁殖、ホルモンバランスの崩れなど。ですが、デリケートゾーンの皮膚は角質層が非常に薄いため、ボディタオルの刺激でも細かい傷がつきやすく、かゆみを発生させる原因となってしまいます。
におい
デリケートゾーンのニオイの原因は、主に女性器の周辺に繁殖した雑菌です。ですが、においを気にするあまり膣の中まで念入りに洗ってしまうと、膣内を清潔に保つために不可欠な善玉菌であるデーデルライン桿菌も殺菌してしまうことになり、膣の自浄作用が低下して雑菌が繁殖しやすい状態となって、逆にニオイが強くなってしまいます。
黒ずみ
お肌の黒ずみはメラニン色素が原因で、メラニン色素には紫外線や摩擦などの刺激から皮膚を守る働きがあります。女性ホルモンの関係で、もともとメラニン色素が沈着しやすいデリケートゾーンですが、ボディタオルで強い刺激を与え続けると、お肌を守ろうとメラノサイトが活性化して黒ずみを促進させる原因となります。
皮膚トラブル
人間の皮膚は、毛穴の近くにある皮脂腺から皮脂を分泌して、皮膚の表面の角質層を保護しています。しっかり洗いすぎることで皮脂や皮膚の常在菌をすべて取り去ってしまうと、お肌の水分が蒸発しやすくなって、乾燥性皮膚炎などの様々な皮膚トラブルを引き起こしやすくなります。
正しいカラダの洗い方
芸能人のタモリさんや、福山雅治さん、ローラさんたちが、石けんやボディソープを使わない「お湯で流すだけの入浴法」で美肌を保っていることは有名ですよね。
欧米人と比べて過度にキレイ好きで臭いに敏感な日本人は、毎日お風呂に入り、石けんでカラダを洗うことは常識となっていますが、お肌の健康のためには洗いすぎの一面もあります。
正しいカラダの洗い方
髪を洗うときは、カラダより先に洗います。最後に髪を洗うと、シャンプーやリンスが流しきれずにカラダに残ってしまい、雑菌が繁殖する温床になってしまいます。
カラダを洗うときは、40℃以下の少しぬるめのお湯で全身を流してから洗います。これによって、毛穴が開いて汚れが落ちやすくなります。
カラダの上の方から順番に、泡立てた石けんやボディソープを素手か柔らかいボディタオルでなでるように、さっとひと通り行き渡らせます。
カラダの上の方から順番にシャワーで泡を流していきます。泡が余分な皮脂や細菌、垢などのゴミを取り込んでいますので、擦らずに流すだけで汚れを落とすことができます。
きちんと洗いたい部位
次の場所は、臭いの原因となるアポクリン汗腺や皮脂が多く分泌される場所です。汗や汚れが溜まりやすい場所ですので、意識して泡を届かせるようにしましょう。
- 鳩尾(みぞおち)の周辺
- 脇の下
- 背中(肩胛骨の周辺)
- 足の裏と指の間
- デリケートゾーン
正しいデリケートゾーンの洗い方
強くこすってはいけないのは、カラダの他の部分と同じです。ですが、女性器は非常に複雑な形をしていますので、狭い隙間などに泡を届かせるため、指先で優しく洗うのが基本です。
正しいデリケートゾーンの洗い方
VIOラインに泡立てた石けんやボディソープを塗ります。殺菌効果や黒ずみの除去効果がある石けんやボディソープの場合、しばらく時間をおくと効果が高まります。
大陰唇と小陰唇の間の溝を、指の腹でやさしく撫でるように洗います。このときツメを引っかけて傷をつけないように注意してください。
片方の手で小陰唇を拡げながら、もう片方の手でやさしく撫でるように洗います。神経質になる必要はありませんが、膣の中にまで泡が入らないように気をつけてください。
陰核包皮(クリトリスの皮)を上に引き上げて、陰核(クリトリス)と恥垢がたまりやすい陰核包皮の内側を洗います。恥垢は臭いの原因にもなります。
大腸菌が膣内で繁殖すると、細菌性膣炎の原因になります。十分な泡で、肛門のシワに沿ってこするようにしっかりと洗います。
IラインとOライン
膣内の善玉菌を殺菌してしまうため、膣の中まで洗ってはいけません。
1日に2回目以降の入浴の際は、ぬるめのお湯で流すだけで十分です。
お勧めの石けん、ボディソープはこちら
参考記事:毎日のお風呂でニオイ・体臭ケア!お勧めの石けん・ボディソープは?
参考記事:毎日のお風呂で黒ずみケア!お勧めの石けん・ボディソープは?