男性がセックスを避ける原因にもなるアソコの臭い。よく言われるのは、外陰部からわきが臭がする「すそわきが」です。
ですが、すそわきが以上に男性に嫌われるデリケートゾーンの臭いが、おりもの(帯下)の臭いです。
正常なおりものは、そんなに強い臭いを発するものではありません。おりものが出す悪臭の原因とケアの方法をご紹介します。
オリモノの大切な役割
オリモノとは、腟、外陰、子宮腔、子宮頸管などからの分泌物で、通常は無色透明か少し白っぽい色をしていて、少し粘り気があるのが特徴です。
オリモノと聞くと、わたしたち女性には、下着を汚してしまうとてもわずらわしいものというイメージがありますよね。おりものシート(パンティライナー)が手放せないという人もいるようです。
このように嫌われモノのオリモノですが、女性にとってとても大切な役割があります。
雑菌や病原体からカラダを守る
女性の膣は、近くにある尿道や肛門から雑菌が入りやすい場所にあります。オリモノには、膣内をpH3.8~4.5の酸性に保つことによって、外から入ってきた細菌を殺菌する役割があります。
膣から老廃物を排出する
子宮や膣の内膜からはがれ落ちた古い細胞や、死滅した細菌を外へ流し出し、膣内を清潔に保つ役割があります。
愛液としての役割
セックスの際に男性器を受け入れるための潤滑剤としての働きと、精子を受け入れるために、酸性の膣内を精液と同じ弱アルカリ性にして、子宮に到達するのを助ける役割があります。
正常なオリモノのにおい
膣内には「デーデルライン桿菌(かんきん)」と言う乳酸桿菌(グラム陽性桿菌)が、女性ホルモンの働きによって膣上皮に蓄積したグリコーゲンを栄養源として定着しています。デーデルライン桿菌は、グリコーゲンを分解・発酵させてブドウ糖から乳酸に変化させる働きがあり、それによって膣内は酸性に保たれています。
乳酸によって膣内が酸性に保たれることで、雑菌の繁殖を防いでいます。
オリモノの悪臭の原因
デーデルライン桿菌の働きによって、膣内のペーハーバランスは常に酸性に保たれています。ですが、何らかの原因でデーデルライン桿菌が減少してしまうと、雑菌の繁殖を抑える膣の自浄作用が保てなくなってしまい、細菌性膣炎を起こしてしまいます。
膣内に繁殖した雑菌がオリモノの悪臭の原因です。
このオリモノのニオイは、魚が腐ったような生臭いニオイに例えられるように、非常に不快なニオイです。ですが、オリモノの分泌が少ない普段の生活ではなかなか気づきにくいかもしれません。
セックスの時の男性も、前戯が終わって女性器が愛液で十分に潤ってきた頃に、はじめて臭いに気づくことが多いと言われています。はじめはどこかの生ゴミの臭いがしているのかと思うようですが、数回のセックスを経て、それが彼女のデリケートゾーンから出ている臭いだと確信します。
細菌性膣炎の原因
デーデルライン桿菌が減少して膣内のペーハーバランスが崩れると、雑菌が繁殖して強い悪臭を放つ「細菌性膣炎」になってしまいます。
では、デーデルライン桿菌はどのような原因で減少してしまうのでしょうか。
ストレスや体調不良
オリモノは女性ホルモンと関係があり、生理周期にともなって量や質が変化します。ストレスや体調不良によって女性ホルモンのバランスが乱れると、デーデルライン桿菌が減少する原因となります。
洗いすぎ
ニオイを気にするあまり、清潔にするために刺激の強いボディソープで念入りに洗ったり、ビデを使いすぎたりすると、おりものの自浄作用を担っているデーデルライン桿菌を殺菌、または洗い流してしまうことになります。
デリケートゾーンには専用のソープを使いましょう
抗生物質の服用
病院で診察を受けると、風邪をはじめとして様々な症状で抗生物質を含む薬を処方されることがあります。市販薬ではなかなか下がらない熱も、病院で処方してもらった薬を服用するとすぐに下がった経験がある方も多いのではないでしょうか。
一般的に市販薬は、症状を和らげて人間が持っている自然治癒力によって回復を待つことになりますが、抗生物質には病原菌を殺菌する働きがあるため、病気の原因を直接取り除くことができるので回復が早いのです。
ですが、この抗生物質は良い菌と悪い菌を選択して殺菌することができません。そのため、デーデルライン桿菌をはじめとする善玉菌も殺菌されて減少してしまいます。
オリモノの自浄作用を取り戻すには
デーデルライン桿菌とは、ある特定の菌種を指すものではなく、膣内にいるラクトバシラス属から構成されている菌の総称です。減少したデーデルライン桿菌の変わりとなる善玉菌を、膣に注入してあげる乳酸菌療法で膣内の乳酸を増やし、オリモノの自浄作用を回復させることができます。
ヨーグルトを用いた乳酸菌療法
無糖ヨーグルトをスプーン1杯程度、膣内に入れます。ヨーグルトに含まれる乳酸菌で膣内環境を整える方法ですが、どの乳酸菌が合うかは試してみないと分かりません。およそ2週間程度で効果が現れはじめます。
ビオフェルミンを用いた乳酸菌療法
ビオフェルミンは乳酸菌を製剤化したものですので、ビオフェルミンを1錠、膣に入れる方法も効果があります。ヨーグルトより衛生的で挿入もしやすいですが、腸まで届かせることが前提のため、錠剤が溶けにくいという難点があります。
参考記事:ビオフェルミンだけじゃない!何度も繰り返す細菌性膣炎の対処法
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ヨーグルトやビオフェルミンを使った乳酸菌療法は、身近に手に入るもので簡単にできる民間療法ですが、ヨーグルトを膣内に入れることに抵抗があったり、効果が現れにくいなどの難点があります。
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