意外と簡単!毛細血管ケアが美肌づくりの一番の近道

160729_1私たちの身体に流れる血液の通り道である血管。今までは、その中でも大きな太い血管しか見ることができませんでした。ですが、ここ最近の研究で、太い血管から枝分かれした「毛細血管」を詳細に確認することができるようになり、その結果、毛細血管の働きがアンチエイジングに重要な役割を持っていることが分かってきました。
毛細血管の美容における役割と、ケアの方法をご紹介します。

毛細血管とは

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毛細血管の役割

毛細血管とは、動脈と静脈をつないで、身体中に網目のように張り巡らされている細い血管です。毛細血管は、筋肉をはじめとして、脳や肺、肝臓といった各臓器の隅々まで栄養を運ぶ役割を持っています。つまり、私たちの身体の様々な機能は、毛細血管によって支えられていると言えます。

 私たちの身体の全ての血管の99%が毛細血管だと言われています。

増殖・減少する毛細血管

毛細血管は身体の隅々まで栄養を運ぶために、栄養分が足りていないところを見つけると新たに枝分かれして伸びていく血管新生というメカニズムで、栄養を届ける道を新しくつくっています。

ですが、老化をはじめとする様々な原因によって、毛細血管の血流が悪くなり最後には血液が流れなくなって消滅してしまうこともあります。

 毛細血管の量は、60〜70歳代には20歳代の約60%に減少してしまいます。

つまり、老化によるお肌の劣化や臓器の機能不全などは、毛細血管が減少したことによって栄養が十分に届かなくなることが原因であると考えられます。
ゴースト血管

160729_3毛細血管は、一つ一つの細胞が数珠のように連なってできています。そして、壁細胞※(へきさいぼう)が外側から補強して血管を丈夫に保っています。(※ 写真の丸く膨らんでいる部分)

ですが、本来各細胞に少しずつ栄養分を配りながら流れている毛細血管ですが、この壁細胞が剥がれることによって、その場所から大量に流れ出てしまい、その先に血液が流れなくなるゴースト血管になってしまいます。

加齢による細胞の寿命や、生活習慣による血糖値、コレステロール、中性脂肪の上昇などが血管の細胞にダメージを与え、壁細胞が剥がれてしまう原因となります。

毛細血管の減少による影響

では、毛細血管の血流量が減少して「ゴースト血管化」することによって、わたしたちの身体にどのような影響が起こるのでしょうか。

自覚症状は手足や顔の「むくみ」

心臓から送り出された血液は、動脈を通して水分や栄養分を各細胞へ供給するとともに、細胞内で不要となった水分や老廃物が、静脈やリンパ管を通って肝臓や腎臓、脾臓などで浄化され、心臓へと戻っていきます。

このとき、動脈や静脈から枝分かれした毛細血管がゴースト血管化していると、不要な水分や老廃物を回収することができずに溜まってしまいます。この状態が「むくみ」の正体です。

ゴースト血管が引き起こす疾患

blanklongblanklong 血栓ができやすくなり、脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まります。

 免疫異常を起こしやすくなり、糖尿病のリスクが高まります。

 遺伝子にダメージを与えやすいため、がんのリスクが高まります。

 毛細血管の減少は、女性に多い末端冷え性の原因にもなります。

毛細血管がゴースト血管化してしまう症状が、肺で起こればぜんそくの原因に、脳の毛細血管から神経細胞に毒性のある物質が漏れてしまうと認知症やアルツハイマー病の原因になります。また、網膜の中で起これば失明してしまう可能性もあります。

ゴースト血管になりやすい人

姿勢が悪い人

猫背のように姿勢が悪い人は、本人が気づいていないだけで背中の筋肉が緊張しているほか、お腹に圧がかかるなど、身体に非常に負荷が掛かっている姿勢を長時間続けていることになります。

この状態は、血管にも大きな負担がかかるため、毛細血管の血流が悪くなりゴースト血管になる原因になります。

締め付けが強い衣類を好む人

スキニーパンツのようなタイトなシルエットの衣類による身体の締めつけは、血管を圧迫して血流を低下させます。細く繊細な毛細血管は、これだけでもゴースト血管になってしまう原因になります。

アメリカでは、このような衣類の締め付けによる、太ももの内側のしびれや痛み、消化器官の機能悪化や胸焼けなどの症状をタイトパンツ症候群と呼んでいます。

また、ハイヒールを長時間履き続けることも、足の一部に負荷が集中するため血流が悪化してゴースト血管になってしまう危険性があります。

 帰宅したら締め付けのない部屋着に着替えるようにしましょう。

ゴースト血管の改善法

血流を増やす

血流を増やすと言われると、壁細胞の補強がなくなってあいた穴から血液が溢れ出しそうな感じがしますよね。まずは下の画像を見てください。

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左側の画像は、血流がない状態のゴースト化した毛細血管の細胞です。穴が開いています。

右側の画像が、この毛細血管に画面の左から右へ血液を流したときの細胞です。乱雑に並んでいた細胞が、血流にそって整列・密着して穴をふさいでいます。

 血流をアップさせることができれば毛細血管を蘇らせることができます。

血流をアップさせる効果的な方法

血流改善に良い食べ物・飲み物

血管を修復・強化し、血流・血行を改善する成分を含んでいて、摂取することによって血流をアップさせることが期待できる食品をご紹介します。

160729_7ヒハツ

ヒハツは、あまり馴染みはありませんが、八重山地方特産の香辛料で長こしょうの一種です。沖縄ではゴーヤチャンプルーや沖縄そばにふりかけて食べています。沖縄の土産物店や、アンテナショップで「島こしょう(ヒバーチ、ピヤーシ)」という商品名で買うことができます。

160729_8シナモン

シナモンは、桂皮(ケイヒ)の名で古くから漢方薬として用いられて来ました。シナモンに含まれるシンナムアルデヒド(桂皮アルデヒド)はTie2※を活性化させて、ボロボロになった血管を蘇らせ、末端部まで血液を行き渡るようにする効果があります。

160729_9ルイボスティー

ルイボスティーには抗酸化作用があり、皮膚や頭皮の新陳代謝を正常にし、キレイな肌や頭髪を創りあげるほか、シナモンと同じようにTie2を活性化させる効果があります。即効性はありませんが、飲み続けることで毛細血管の改善が期待できます。

blanklongblanklong※ Tie2(タイツー):
壁細胞から分泌されるアンジオポエチン-1と結合することで、血管を強化する受容体。

血流改善に良い運動

血流をアップさせるために、第2の心臓と言われる「ふくらはぎ」のポンプ機能を強化するための運動をご紹介します。

スキップ
 

朝・昼・晩の1日3回、20歩を1セットのスキップで、ふくらはぎを刺激して血流の改善に効果があります。ですが、実際のところ大のおとなが人目があるところでスキップをするのもちょっと非常識ですよね。

その場合は、部屋の中でヒザを高く上げてその場でスキップするような運動でも同様の効果を期待できます。

かかとの上げ下げ
 

20回〜30回を1セットとしてかかとを上げ下げする運動も、ふくらはぎを刺激して血流の改善に効果があります。歯磨きをしながら、洗い物をしながらなど、スキップやヒザを上げる運動よりも場所を選ばずにできます。

足じゃんけん
 

普段意識して動かすことのない足の指で、グー・チョキ・パーと、じゃんけんをするように動かすことでも血流の改善に効果があります。普段あまり動かさないところですので、最初は上手く動かすことができずに足がつりそうになるかもしれません。無理をせずに少しずつ慣らしましょう。

もちろんウォーキングや自分が気持ち良いと思える温度(約40℃)のお風呂に10分程度つかることでも血流の改善に効果が期待できます。積極的に取り入れていきましょう。

毛細血管の美容への影響

毛細血管は、身体の隅々にまで栄養を届ける働きをしています。つまり、毛細血管が減少したことによる「お肌の栄養不足」が、しみ、しわ、たるみ、くすみ、黒ずみなどの肌トラブルの原因に、また、頭皮であれば抜け毛や薄毛を引き起こす原因となっています。

毛細血管のケアは最高のエイジングケア
わたしたちはいつも、お肌の外側から不足している栄養分(有効成分)を補うことでエイジングケアをしています。
ですが、毛細血管を増やしてあげることで、お肌の内側から栄養分を隅々まで行き渡らせることができるようになります。つまり、毛細血管のケアが、何よりのエイジングケアになるのです。
毛細血管のケアをして身体の内側から元気に若返りましょう。

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