日々の運動不足や長時間のデスクワークなど、わたしたちのお尻は固く凝り固まってしまいやすい環境にあります。エステやマッサージに行くと、お尻をマッサージされることがありますよね。それは、お尻のこりが便秘や腰痛、下半身太り、お尻ニキビやシミ、黒ずみなど、様々な悩みの原因になっているからです。自分では気づきにくいお尻の「こり」の原因と影響、改善方法をご紹介します。
目次
お尻の「コリ」とは
「コリ」とは
わたしたちがよく、肩がこった、腰がこったなどと表現する、重い物が上に乗っているようなダルさや、鈍い痛みの症状である「コリ」とは、一体なんなのでしょうか。
わたしたちの筋肉には「収縮(縮む)」と「弛緩(伸びる)」という働きがあります。筋肉は、脳からの命令によって収縮したり弛緩したりすることで、あらゆる動作をしています。
しかし、長時間のデスクワークやパソコン、スマホの使用などによって、ずっと同じ姿勢を続けていると、特定の筋肉に対して常に「収縮せよ」という命令が送られ続けることになります。
「コリ」とは筋肉が収縮し続けることで、血流が悪くなっている状態です。
自覚症状が少ないお尻の「コリ」
「コリ」と言うと、肩や首、腰などが自覚しやすい傾向にありますが、同様に背中やお尻なども、同じ姿勢で長くいると血流が悪くなって「コリ」が発生します。
特にお尻は座っているときに上半身の体重を受け続けて圧迫されるために、非常に血流が悪くなりやすい部位です。ですが、お尻の「コリ」は、肩や首と違って自覚症状が少ないため、なかなか自分で気づくことができません。
お尻や太ももの裏がつりやすい方は、お尻がこっている可能性があります。
お尻のコリの原因と影響
お尻が凝ってしまう原因
お尻が凝ってしまう原因は、主に長時間立ち続けたり座り続けていることにあります。特に長時間イスに座り続けていると、お尻の筋肉が上半身の体重で圧迫されることによって、筋肉の血流が低下してしまうのです。
また、お尻が凝ってしまうのは、デスクワークなどのお仕事中だけではありません。ソファーに座ってテレビを観ているときなど、背もたれに寄りかかっているとお尻のトップがつぶれて骨盤が後ろに傾いてしまいます。これもお尻の凝りの原因になります。
骨盤の傾きのチェック方法
お尻の凝りの影響
腰痛
お尻が凝っていたり、座っている時の姿勢が悪いと、左右のお尻に均等に力がかからずにどちらか一方にかたよってしまうことがあります。その状態が続くと、骨盤が歪んで腰に負担がかかるようになり、腰痛を引き起こしてしまうことがあります。
便秘・頻尿・冷え性
お尻の凝りによって、骨盤のゆがみやお尻の血流が低下すると、その近くにある大腸や膀胱などの臓器の働きも低下してしまいます。そのため、お尻の凝りは便秘や頻尿、冷え性などの原因になります。
足のむくみ・下半身太り
お尻の凝りによってお尻の筋肉が凝り固まっていると、筋肉の動きによって流れるリンパ液の流れも停滞してしまいます。リンパ液には、体の中に侵入したウィルスや細菌、変性した細胞などを処理する役目や、古くなった細胞や老廃物、毒素などをリンパ節まで運んでろ過する役目があります。
このリンパ液の流れが滞ると、排出されるべき老廃物がお尻や脚に溜まってしまい、足のむくみや下半身太りの原因になります。
お尻ニキビ・お尻のシミ、黒ずみ
お尻の凝りによる、血液やリンパ液の流れの停滞は、内部の筋肉だけでなく表面のお肌にも影響を及ぼします。お肌の血流が低下すると、栄養が不足してお肌のターンオーバー(新陳代謝)が乱れて肌荒れやシミ、黒ずみの原因になるほか、抵抗力が低下してお尻ニキビの原因にもなります。
お尻のニキビ、シミ、黒ずみには「ピーチローズ」がお勧めです。
参考記事:「ピーチローズ」お尻ニキビやシミ・黒ずみ対策に最適美尻ケア
お尻のこりの解消方法
お尻のストレッチ
お尻のこりとは、お尻の筋肉が収縮したまま弛緩しないようになってしまった状態です。つまり、お尻の筋肉がぎゅっと縮まったままになっていますので、その筋肉を伸ばして緩めてあげることが必要です。そのため、お尻のこりの解消にはストレッチやマッサージが非常に有効です。
股関節とお尻のストレッチ ①
- 床に脚を伸ばして座った体勢から片方の脚をクロスさせます。
- 両手でヒザを抱え込み、胸に引き寄せて10秒間キープします。
- 反対の脚も同様に行います。
背中を床につけて行うヨガの「針の穴のポーズ」も同じ効果があります。
針の穴のポーズ
股関節とお尻のストレッチ ②
- 床に膝を曲げて座った体勢から片方の脚をクロスさせます。
- そのままお尻を前方にスライドさせます。
- 反対の脚も同様に行います。
ストレッチをするときは、次のことに注意してください。
- 息は止めずにゆっくりと呼吸しながら、無理をせずゆっくり伸ばしましょう。
- お尻と太ももの裏が伸ばされていることを意識して感じましょう。
股関節とお尻のストレッチ【参考動画】
お尻のマッサージ
お尻のこりの解消には、ストレッチと合わせてマッサージをすることがとても有効です。
お尻の奥にある筋肉を自分の手でマッサージをするのはとても難しく、マッサージやエステのように専門家にマッサージしてもらうのが一番良いのですが、ここでは一人でも簡単にできるお尻のマッサージ方法をご紹介します。
テニスボールを使ったマッサージ
外側がフェルト生地の硬式用テニスボールを使ってお尻をマッサージします。
テニスボールを床に置いてその上にお尻を乗せ、体重をかけてお尻の奥をマッサージします。お尻をずらしてボールを転がしながら、痛気持ち良いくらいの力加減でお尻の側面も含めたお尻全体をマッサージしていきます。
体重をかけて動かすとお尻が痛すぎる場合は、無理に動かさずに少しずつ慣らしていきましょう。また、それでも痛いほどこっている場合は、立ったまま手でボールをお尻に押し当ててコロコロと転がすことからはじめましょう。
テニスボールを使ったお尻のマッサージ【参考動画】
お尻のコリの予防方法
コリはなによりも予防が大切
首や肩などのマッサージを受けて「スッキリした」「なんだか軽くなった気がする」と思っていても、数日経つとまたいつものように首や肩が重く鈍い痛みを感じ始めてしまう。あなたはそんな経験ありませんか?
これは、マッサージやストレッチなどで凝った部分の筋肉がゆるめられ、一時的に血流が改善されたにも関わらず、あなたの生活習慣が、また筋肉を収縮させ続けてしまうために起こってしまうことなのです。
正しい姿勢を保つこと
筋肉が必要以上に収縮を続けて凝り固まってしまう理由には、普段の姿勢の悪さがあります。
たとえば、1.5ℓのペットボトルにお水を一杯まで入れて、まっすぐ上に持ち上げてみてください。次に、そのまま少しずつ腕を前に傾けていくと、持っていられないくらいに重く感じますよね。
わたしたちの身体は、立っていても座っていても、常に一番上に「頭」があります。頭の重さは、体重 50kg の成人で約 5kg だと言われています。5kgというと、11ポンドのボーリングのボールに相当します。
骨盤の角度が正しい姿勢のカギ
特に、デスクワークでパソコンを操作しているときなどは、下のイメージ図のようにどうしても姿勢が崩れがちになってしまいます。
このときどうしても骨盤が後ろに傾いてしまうために、背中も猫背になってしまいやすく、お尻だけでなく背中や肩、首の筋肉まで余計な負荷がかかってコリが発生してしまうのです。
正しい姿勢を維持することでお尻の筋肉の負担を軽減することができます。
理想は1時間に一度は休憩を
お仕事中はなかなか難しいかもしれませんが、1時間に一度、最低でも2時間に一度は立ち上がって軽いストレッチをして、滞った血液やリンパを流してあげましょう。
日頃からストレッチとマッサージでコリの解消を心掛け、骨盤を意識した正しい姿勢でコリをつくらないように注意しましょう。
ただ座るだけで骨盤のゆがみを矯正し、お尻や腰の負担を軽減。正しい姿勢を身体に覚え込ませることで、美しいボディラインを実現することができます。
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