おっぱいが大好きな男性の間でも、大きさよりも形が大事!と言われているように、ツンと上を向いたバストを維持することは、わたしたち女性にとってとても大切なことです。
バストの垂れは、老化だから、バストが大きいからと諦めていませんか?バストが垂れてしまう原因を理解して、あなたもバストのアンチエイジングを始めましょう。
目次
バストの構造
バストが垂れてしまう原因を理解するために、まずバストの構造を理解しておきましょう。
わたしたち女性のバストの内部は、次のイラストのようになっています。
この中で、上向きバストを維持するために重要なのは、次の4つの要素です。
- 乳腺・乳腺葉
- 乳房内脂肪組織
- クーパー靱帯
- 大胸筋
乳腺・乳腺葉
乳腺は、母乳(乳汁・にゅうじゅう)を分泌する大切な器官です。乳房を中心に放射状に伸びる、乳腺から枝分かれした先にある乳腺葉(乳腺小葉が集まったもの)で乳汁がつくられます。
乳腺の発達には女性ホルモンの分泌が大きく関わっており、エストロゲン(卵胞ホルモン)の作用によって増殖し、プロゲステロン(黄体ホルモン)の作用によって発達します。
乳房内脂肪組織
乳房内脂肪組織は、乳房の大部分を構成する脂肪組織です。この乳房内脂肪組織には、母乳を分泌する乳腺を守る役割があります。乳腺と乳房内脂肪組織は、乳腺1に対して乳房内脂肪組織9の、一定の割合になることが知られています。
また、バストの乳房内脂肪組織も、身体の他の部分の脂肪と同じくダイエットや過度のバストマッサージ、筋肉トレーニングによって減少(燃焼)してしまいます。
クーパー靱帯
クーパー靱帯とは、乳腺を皮膚や筋肉とつなぎ止める役割を持っているコラーゲン繊維組織で、乳房内に網の目のように張り巡らされています。ハリのある上向きのバストは、このクーパー靱帯によって保たれていると言っても良いでしょう。
つまり、クーパー靱帯が伸びてしまったり切れてしまったりすることが、バストの形が崩れる原因になってしまうのです。また、このクーパー靱帯は、一度伸びてしまったり切れてしまったりすると、2度と元には戻すことができないと言われています。
大胸筋
大胸筋は、胸の前面にある大きな筋肉です。大胸筋はバストの土台となる筋肉であることから、大胸筋を適度に鍛えることで、クーパー靱帯にかかる負担を軽減することができるほか、バストアップ効果を期待することもできます。
バストが垂れてしまう原因
ホルモンバランスの変化
乳腺の発達に関わっている女性ホルモンは、ハリのある上向きのバストを保つためにも欠かせない存在です。
不規則な生活習慣や無理なダイエット、加齢などによってホルモンバランスが崩れてしまうと、女性ホルモンの分泌が低下して、バストが垂れてしまう原因になります。
バストサイズの急激な変化
妊娠・授乳期は、平均2カップ分バストが大きくなると言われています。「妊娠を経験して、産後しばらくしたらバストが垂れてきた」という話を聞いたことはありませんか?
急激にバストが大きくなると、それに合わせてバストの皮膚や乳腺を支えるクーパー靱帯も伸びます。ですが、産後しばらくして乳房が元の大きさに戻ってしまうと、クーパー靱帯が完全に戻ることができずにバストが垂れてしまうのです。これは、急激なダイエットによるバストサイズの減少にも同じことが言えます。
姿勢が悪い(猫背)
悪い姿勢、特に猫背の状態は、首や肩、背中の筋肉に負担をかけるために、コリの原因になることはご存知のことだと思います。
また、背中が丸くなった姿勢は、身体の前面にありバストの土台となる大胸筋を圧迫し、血液やリンパの流れが悪くなってしまいます。そのため、バストに十分な栄養や女性ホルモンが届かなくなってしまうことで、バストのハリを保つことができなくなって垂れてしまいます。
ブラジャーのサイズが合っていない
ブラジャー(下着)のサイズが合っていない場合も、バストが垂れてしまう原因になります。
ブラジャーのサイズが小さすぎる場合
ブラジャーのサイズが小さすぎる場合、ブラジャーによる締め付けによってクーパー靱帯をはじめとする組織に負担をかけて傷つけてしまいます。また、ブラジャーがズレたまま直さずにいると、バストが潰れてバストの組織を痛めてしまうため、バストの垂れにつながります。
ブラジャーのサイズが大きすぎる場合
ブラジャーのサイズが大きすぎる場合、しっかりとホールドされないために乳房が動いてしまいやすく、バストの組織を傷つける原因になるほか、バストのお肉が他に流れてしまいやすいためバストの垂れにつながります。
クーパー靱帯が伸びる・切れる
大胸筋と乳腺、脂肪を繋いで乳房を支えているクーパー靱帯は、乳房内に網の目のように張り巡らされています。たくさんの繊維組織でできていますので、少しくらい伸びたり切れたりしたとしても、すぐにバストの形が崩れるようなことはありません。
ですが、激しい運動を頻繁にするときなどはスポーツブラなどでしっかり押さえておかないと、乳房が上下左右に揺れてクーパー靱帯に負担がかかり、伸びたり切れたりする原因になります。
一定以上クーパー靱帯が伸びたり切れたりすると、乳房を支えることができなくなってバストの垂れにつながります。
バストの垂れを予防・改善する方法
バストが垂れてしまった場合、その原因はバストを支えるクーパー靱帯の伸びや損傷を伴っていることが多いです。ですが、一度損傷したクーパー靱帯を元に戻すことはできません。
まずは、クーパー靱帯にこれ以上負担をかけないこと。そして、バストアップを試みることによって、バストにハリを取り戻すことで、見かけ上バストの垂れを分かりにくくすることができます。
運動するときはスポーツブラを着用
クーパー靱帯を損傷してしまう原因の多くは、乳房の揺れにあります。特にジョギングも含めたスポーツ(運動)をするときは、スポーツブラを着用するなどしてバストが動かないように注意しましょう。
また、過度なバストアップマッサージは、クーパー靱帯を傷つけてしまうこともあります。バストアップマッサージをするときには、力を入れすぎないようにしましょう。
参考記事:【イラストと動画で詳しく解説】リンパマッサージでバストアップ!
参考記事:【イラストと動画で詳しく解説】乳腺マッサージでバストアップ!
姿勢をよくする
特に猫背な人は、常に身体に負担がかかっている状態ですので、筋肉が硬くなり血液やリンパの流れが悪くなってしまいます。また、前屈みの姿勢はバストが重力の影響を受けやすく、バストを支えているクーパー靱帯に負荷がかかってしまうため、バストが垂れやすくなります。
姿勢を正すことでクーパー靱帯にかかる負荷をなくし、血流やリンパの流れを促進することができるため、栄養や女性ホルモンがバストに届きやすくなり、バストの垂れの予防・改善につながります。
参考記事:バストアップにも効果あり!簡単に正しい姿勢を保つたった2つの手順
大胸筋を鍛える
大胸筋は、バストの土台となる大きな筋肉です。大胸筋を鍛えることで、クーパー靱帯にかかる負荷を軽減することができます。また、大きな筋肉を動かすことで血液やリンパの流れを促進することができますので、バストのハリを保つために効果があります。
参考記事:自宅で簡単!上向きバストを保つバストアップエクササイズ
ブラジャーのサイズを見直す
バストのサイズは、生理周期によっても変わりやすいものです。サイズが合っていないブラジャーの着用は、バストの垂れの原因になります。定期的にバストのサイズを確認し、その日のバストサイズに合ったブラジャーを着用しましょう。
また、バストの形が崩れるのを防ぎ、バストアップ効果も期待することができる、ナイトブラの使用もお勧めです。
参考記事:「グリスター・ボリュームアップブラ」寝ている間にバストアップ!
生活習慣を見直す
バストの垂れは、クーパー靱帯の損傷だけでなく、ホルモンバランスの乱れによってバストがハリを失いサイズが小さくなることでも起こります。
バランスの良い食事を心掛け、睡眠を十分にとって、女性ホルモンの分泌を促進することも大切です。また、血行が悪くならないように身体の冷えにも注意しましょう。
また、バストの垂れはバストの大きさとは関係ありません。バストが小さいからといって安心することはできませんので、しっかりとケアをして美しいバストを保つ努力をしましょう。